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続々囲炉裏の復権

 家主以外にも、囲炉裏の復権を待ち望んでいる多くのもの達がいます。長い間、火の温もりから遠ざかり、寂しさにじっと耐えていたもの達がいます。行き着くあてもない旅をしていたもの達でもあります。

 火起こし器、五徳、火箸、灰均し、鉄瓶、十能、自在鉤等、囲炉裏の小道具達です。これらの小道具達、将来の田舎暮らしを夢見て、家主が少しずつ北関東の骨董市で蒐集してきたものです。二束三文の安い物ばかりですが、どこか惹かれるところがあり、求めたものです。捨てられていたも同然の物達もいます。

 家主には、高い骨董品を買う財力も趣味も持ち合わせていません。小道具達がただ可愛いのです。どんな家族のもとに使われていたのか、火箸一組の中に込められている家族の物語を想像するだけで、とても楽しくなります。
 それぞれの家でかつて使われたものが一つの役目を終え、もとの家から離れてばらばらになり、その後再び別の一つどころに集まり、また、新しい物語を紡むんでゆく。家族の物語の中に織り込まれたもの達が、いったんほどけ、また、新しい物語の中に編まれていく、それも北国を舞台にしてです。それは、旅の途上にある小道具達の再生の物語でもあります。
 
 いったんは捨てられた小道具達を丁寧に洗って、慈しみ今までの埃や垢を洗い流します。そうするとどうでしょう、小物達は再び本来持っている光を帯びて輝き始めます。かつて職人が心を込めて作ったものは年月を経て、味わいや深みを一層増して生まれ変わります。蘇った小道具達に早く火のそばで活躍してもらい、温もりの日々を送らせてあげたいと思っています。

 そして、一旦は役割を終えても、物にも一生があるのなら、一組の火箸は火箸として、灰均しは灰ならしとして、余生を送ってほしいのです。

       PDR_1130.JPG

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0kino

昨日は、お寄り戴き有難うございました。
早速、ブログにアクセスしてみました。これからチョクチョク覗かせてもらいます。
今日、二戸RCで職業者表彰を私の担当で行い、浄法寺漆の伝承と振興に取組んでいる青年を表彰しました。
「the寂聴」第7号(角川学芸出版発行)に特集で浄法寺漆が取上げられていて、それに載っている岩舘家の3代目に当る人です。
この特集は、内容が上手くまとめられていると思うので、是非、読んでみることをお薦めします。
by 0kino (2009-12-01 22:54) 

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